食べ物の恨みは怖い

子どもの学校の最後の役員活動で、日曜日だというのに小学校に来ている。当の子どもは自宅に居て、昼食は夫がから揚げでもつくるから大丈夫と言ってくれたので、私は安心して役員活動に勤しんだ。我が家では油はねの危険がある揚げ物は夫の係りなのだ。

近隣に高層マンションが立て続けに建設され、子どもの通っている小学校は生徒が急増した。そのため我が子が在学した最後の1年間は、校庭の一角に新しい校舎が建設され、体育の授業や外遊びにも制限をかけられていた。我が子たちは使用することができない校舎だが、完成を前に、新しい校舎の側に花壇を作るべく、PTAが駆り出されたのだ。3月と言えまだ寒い。北風が吹きぬける校庭の片隅で、軍手を付けて中腰で土いじりをするなどと、アラフォーには予想以上に辛い作業だった。作業の終わりには家庭科室に集合となり、参加した保護者に、温かい緑茶と小学校の近所にある和菓子屋さんで購入したと思われるおだんごなどがふるまわれた。

おだんごを1本だけ頂いて、学校を後にしたのは3時半過ぎだ。昼食抜きで頑張ったのでお腹がぺこぺこだ。帰ったら夫の揚げ物が待っている。それを楽しみに家路を急いだのだが、なんと揚げ物は全く残っておらず、揚げ物に使用した調理器具なども綺麗さっぱり片づけられていた。驚いて、マッサージ椅子でうたた寝中だった夫に、私の分はないのかと聞いてみると、いらないと思ったから子どもと2人で全部食べてしまったという。相当な量の鶏肉を用意していたのに全て2人で食べてしまったなんて。私はおだんご1本で我慢して帰ってきたのに。

次の日の夜に夫がケーキを買ってくるまで、私は夫と口をきかなかった。